朝からの雨がやっと上がったお昼前、久しぶりの外出にうきうきしながら智積院を目指しました。
新型コロナウイルス感染対策で、一番いい季節の外出が出来ず、悶々としていました私にとって、ご褒美の晴のようでした。
今回は、智積院の紫陽花や青もみじのほか、見事な庭園などを紹介します。
まだ観光客が少なくて、ほぼ独り占めの智積院、その様子をどうぞお楽しみください。
智積院について
智積院は、真言宗智山派の総本山でご本尊は大日如来。
豊臣秀吉が長子鶴松の菩提を弔うために建てた祥雲禅寺が前身で、徳川家康が紀州(現在の和歌山)の根来寺の智積院住職に寄進し、「五百仏山(いおぶざん)根来寺智積院」と称したのが始まりです。
国宝の障壁画や利休好みの庭園が有名で、最近では紫陽花の穴場としても注目されています。
いざ、智積院へ
これまた久しぶりの京阪電車に乗り、七条駅で下車。
七条通を東へ徒歩10分ほどで、智積院に到着します。
七条通りから東側を見れば、正面に智積院の大きな門(総門)が見えますので、迷うことはありません。
総門からは入れませんので、南へ(門に向かって右)少し歩いて、駐車場入り口も兼ねたところへ。
入ってすぐ左の総合受付で御朱印をいただき(御朱印はここでいただくことになっています)冠木門をくぐりました。
冠木門の両側には、桔梗が咲き並んできれいです。
参道の右は、緑がまぶしい青もみじがたくさん。
でもまずは、金堂へ参拝です。
ご覧の通り、ほとんど人がいません。
静かで…と言いたいところですが、交通量がまあまあある東大路通に面しているため、なんとなく雑音が聞こえてくるのが残念。
参拝を済ませ、金堂裏のあじさい園へ。
智積院の五色幕がはためいています。
智積院の可愛いあじさい
あじさい園は、それほど大きくありませんが、見ごろのあじさいも多くて、とてもかわいいです。
あじさい園を何度もくるくる回って堪能しました。
この後は、気になっていた青もみじを見に行きます。
鐘楼堂周辺の青もみじ
鐘楼堂の周りを囲むような小道を歩くと、空が青もみじ色になっているようです。
鮮やかな緑と、青葉のいい香りに何度も深呼吸をしてしまいました。
鐘楼堂が奥にチラッと見えていますね。
あじさいももちろんよかったのですが、私は青もみじの鮮やかさがとても印象に残りました。
自然を楽しんだ後は、芸術を楽しんでみましょう。
まるで別世界!国宝と名勝庭園
金堂への参拝道を少し戻ると、講堂・大書院と収蔵庫の拝観受付があります。
まずは国宝を拝見。
必見!障壁画
蔵のような建物にちょっとドキドキしながら中へ入ります。
室内にはすべての壁に障壁画があります。
室内入り口の横にあるボタンを押すと、説明案内が流れてきます。
ここでも私一人だけでしたので、説明を聞きながらゆっくりと障壁画を拝見しました。
長谷川等伯とその一門が手掛けた障壁画。
中でも26歳の若さで亡くなった等伯の子久蔵が描いた「桜図」と息子の亡くなった悲しみの中で描いた等伯の「楓図」は、芸術に疎い私にも胸に迫るものがありました。
ダイナミックな庭園を味わう
収蔵庫を出て、講堂へ。
ここでも鮮やかな緑を楽しみながら、上り口へ向かうと、すでに見えてきました。
なんとも迫力のある庭園です。
大書院へ通るとみごとな庭が目の前に迫ってくるようです。
「おおっ」
本当にダイナミック!
後ろを振り返ると、さっき見た障壁画の複製画が色鮮やかに迎えてくれます。
またまた独り占めの贅沢なひととき。
大書院と講堂はほかにも見どころが!
大書院の左には宸殿があり、堂本印象の障壁画がありますが、普段は公開されていませんので、素通りです(残念!)
そこで、大書院の中を拝見。
回廊や廊下から見える庭も見事です。
講堂内のお部屋には、四季を題材にした襖絵が飾られていました。
等伯のきらびやかな色遣いとは対照的な墨絵でしたが、とても美しくて心が穏やかになるようなものばかりでした。
智積院 基本情報
境内の拝観は無料です。
拝観時間 9:00~16:00
拝観料(収蔵庫・名勝庭園) 一般500円 中高生300円 小学生200円
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