青蓮院門跡 紅葉の庭園としずかな佇まいをしっとりと感じる時間

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青蓮院門跡 京の寺社
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小春日和の休日。

1人でゆっくりと青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)へ出かけました。

京都は観光シーズンのピークですので、午前9時の拝観時間に合わせたスケジュールです。

おかげでゆっくりと拝観することができました。

今回は、しっとりとした青蓮院門跡を感じていただけるように、その歴史などを紹介しながら、お話していきます。

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青蓮院門跡ってどんな寺院なの?

青蓮院門跡は、天台宗総本山である比叡山延暦寺の三門跡の1つです。

開基:伝教大師最澄
ご本尊:熾盛光如来(しじょうこうにょらい)

門跡寺院とは、門主(住職)が皇室や摂関家によって受け継がれてきた寺院のことです。

摂関家…摂政・関白の位に任ぜられる家柄のこと。平安時代の藤原家は有名ですね。鎌倉時代には、近衛家・九条家・二条家・一条家・鷹司家の五摂家に分かれました。
中でも青蓮院門跡は、皇室とのかかわりが高い格式を誇っていました。

歴代門主には、歴史学者としても有名な慈圓や伏見天皇の第六皇子尊円法親王、室町幕府の第六代将軍足利義教となった義圓などが有名です。

3代門主慈圓の頃には、まだ新興宗教だった浄土宗の法然上人浄土真宗の親鸞聖人にも寛容で延暦寺の抑圧から庇護しています。

また、尊円法親王は、名筆家として知られ、その書風は「青蓮院風」と呼ばれています。

江戸時代後期の天明8年(1788年)に、大火により御所が焼失したときは、後桜町上皇が青蓮院を仮御所として住まわれていました。

そのため、青蓮院は「粟田御所」という別称があり、「青蓮院旧仮御所」として国の史跡に指定されています。

境内の建物のいくつかは、明治26年(1893年)に焼失したため、その後に再建されたものですが、格式と歴史を感じるには十分な佇まいです。

座学はこの辺りにして、そろそろ青蓮院門跡へ参りましょう。

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青蓮院門跡へ散策の路

いつものように京阪電車に乗り、祇園四条で下車。

いきなり話がそれますが、初めは東福寺に行こうかと思っていたのです。

でも東福寺は、1年で1番混雑するシーズンです。

拝観時間の午前8時30分 1番で行くしかないだろう、それでも多いかも…。

という事で諦めました。

結局、その日私が乗った電車が東福寺駅を過ぎたのは、午前8時40分頃でした。

すでに多くの人人人!

諦めてよかった

祇園四条駅もいつものように多くの人ですが、そこから東へ、大和大路通りを北へ上がり、白川通りに入ると、人はまばらです。

石畳の白川通りをこんなにゆったり歩けるなんて、ぜいたくな気分でした。

白川通り

そのまま東へ向かい、東大路通りを横断すると正面が知恩院です。

緩やかな坂を静かな空気を楽しみながら歩いてゆきます。

知恩院を左に曲がり、約5分。

右手に青蓮院門跡の大きな楠木が見えてきます。

青蓮院門跡の楠木は京都市天然記念物にも指定されていて、その大きさに圧倒されます。

拝観入口前では、見事な紅葉がお出迎えです。

御朱印をいただく場合は、拝観受付で預けます。

拝観料は500円、御朱印授与には300円必要です

入るとすぐに庭園への入り口がありますが、まずは、殿舎内を拝観しましょう。

庭園と襖絵の素晴らしい華頂殿

華頂殿(客殿)に入ると、目を引くのは襖絵と百人一首のような額絵です。

蓮の花が描かれた襖絵は、見ていると心が次第に落ち着いてくるような癒される絵でした。

特に青い蓮の襖絵は、目が覚めるようなブルーが印象的でした。

 

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#青蓮院門跡の襖絵#京都#出張帰りのぶらり旅

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(すみません、芸術というものに疎いので、率直な感想しかお伝え出来ません)

百人一首のように見えた額絵は、三十六歌仙が描かれたものでした。

三十六歌仙とは、平安時代の和歌の名人36人を総称したものです

奥には広い庭が見えます。

華頂殿の庭は、室町時代の相阿弥によって作られた「相阿弥の庭」です。

中央の龍心池を巡るように配置された池泉回遊式庭園で、畳敷きの広縁に座り、いつまでも眺めていたいような美しい庭園でした。

落ち着いた雰囲気に紅葉が映える小御所

後桜町上皇が仮御所とされたときに使用された建物です。

華頂殿から小御所へ渡る回廊にも紅葉が美しくて見とれてしまいました。

小御所からみる「相阿弥の庭」は、また違った姿でおすすめですよ。

でも私は、写真の腕がもう一つなのであまり伝わらないかも…m(__)m

なので、美しい写真をご覧ください

 

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こちらは、珍しく上手に撮れた(と私が思っている)小御所から見た紅葉の写真。

小御所への回廊にある手水鉢は、豊臣秀吉が寄進したと伝わっています。

その形から「一文字手水鉢」と呼ばれています。

本堂

熾盛光堂(しじょうこうどう)。堂内にはご本尊の熾盛光如来の曼荼羅が安置されていますが、通常は公開されていません。

門跡寺院ならではの宸殿(しんでん)

宸殿とは紫宸殿(ししんでん・ししいでん)の略で政務が執り行われる建物のことです。

宸殿前には、右近の橘・左近の桜を配し、有縁の歴代天皇の位牌が祀られています。

親鸞聖人が、第三代門主慈圓により得度した場所であることから、「お得度の間」とも呼ばれています。

回廊をすすむと、とても立派な杉戸があり、きれいな孔雀が二羽描かれていました。

その奥には、薄暗がりの中にひっそりと展示されている輿(こし)が。

これは、明治天皇の1代前、孝明天皇所用の板輿です。

じっと見ていると、百数十年前の空気を感じます。

殿舎内を堪能した後は、いよいよ庭園を散策します。

趣の異なる庭園をゆっくりと

拝観受付まで戻ると、御朱印帳を受け取ってから、靴を履いて庭に出ます。

青蓮院の御朱印は、こちらです。

とても美しい文字で、うっとりしました。

青蓮院の御朱印

庭園を巡った後は直接出口に行く順路になっていますので、御朱印帳はこのタイミングで受け取ってくださいね。

相阿弥の庭

粟田山を借景とした池泉回遊式庭園で、相阿弥の作と言われています。

龍心池を中心に、奥の築山の柔らかな曲線と池に配された龍の背のような大きな石が対照的です。

変化がありながら、全体にとてもやさしい雰囲気のする美しい庭園ですよ。

霧島の庭

相阿弥の庭を通りすぎると、まったく雰囲気の違う庭園になります。

江戸時代の小堀遠州作と言われている「霧島の庭」です。

5月中旬には、キリシマツツジが一斉に咲き誇り、6月になると桔梗の花が美しい庭です。

好文亭(こうぶんてい)

「霧島の庭」の向こうには、後桜町上皇がご学問所とされていた「好文亭」という茶室が見えてきます。

好文亭は、平成5年にゲリラ事件の被害を受け、焼失してしまいましたが、平成7年秋に竣工し、現在は毎年春と秋に特別公開をしています。

日本画の大家、上村淳之氏の襖絵花鳥図が素晴らしかったです。


ちょうど特別公開期間でしたので、煎茶のお点前を楽しませていただきました。

初めての玉露お点前。

玉露って本当に甘いんですね。

お茶をいただき、お茶室の内部を拝観させてもらってから、再び庭園へ。

道なりに坂を上り、上から見る「相阿弥の庭」もまた面白いですよ。

青蓮院から知恩院へ少し寄り道

たっぷりと青蓮院を楽しんだ後は、せっかくなのでお隣さんの知恩院を少しのぞいてみました。

残念ながら、その日は大きな行事があり庭園には入れず。

仕方ないので、本堂のお参りをして、ちゃっかり御朱印はいただきました。

ちなみに知恩院の御朱印は、この勢至菩薩様以外に、法然上人・ご詠歌の3種類があります。

ここまで来たら、八坂神社を通って帰るべし。

知恩院から円山公園、そして八坂神社と定番のコースで、久しぶりの散策を楽しみました。

紅葉シーズンの散策は、これでおしまいになりそうですが、また時間を作って、京都のいろんないいとこを紹介しますね。

 

青蓮院門跡の基本情報

拝観料  大人500円・中高生400円・小学生200円

拝観時間 9:00~17:00(16:30受付終了)

アクセス

京都市営バス 5・46・100系統 「神宮道」下車 徒歩3分

地下鉄東西線 「東山駅」下車 徒歩5分

京阪「祇園四条駅」下車 徒歩15分

 

京の寺社京歩き東山区秋(9月~11月)
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小春

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