学生の頃に、そのロマンティックな名前に憧れてずっと行きたかったのになぜかこの歳まで訪れる機会のなかったところへやっと行ってきました。
京都一乗寺の「詩仙堂」です。
京都に住んでいると、い つでも行けると思い結局まだ行ってないところが少なくありません。
「詩仙堂」のある一乗寺付近もそうでした。
まずは、お出かけ計画!
久しぶりに娘と時間が合ったので(午後の3時間ほどですが)どこへ行こうかと地図とにらめっこ。
とりあえずは、人のあまりいないだろうところでほっこりする場所を探しました。
いろいろ検討した末、一乗寺付近に決定。
私が行きたがっていた「詩仙堂」と娘が気になっていたおしゃれな本屋さん「恵文社」がどちらも一乗寺にあるということが決め手でした。
当日、午前中の仕事をいそいそと終えると昼食もそこそこに、娘にアドバイスをしてもらいながら洋服を決めて
では、「じじ、行ってきます!お留守番よろしく」
いざ、一乗寺へ!
我が家からは、京阪電車本線で出町柳駅まで行き、叡山鉄道に乗り換えて、一乗寺駅で降ります。
何年振りかの叡山鉄道。
車両はきれいになって窓が大きくてとても気持ちいいです。
春は桜のトンネル、秋は紅葉のトンネルで有名ですが、今の時期は、見晴らしがいい!だけでした。
11月26日まで 第15回 「京の奥座敷・貴船もみじ灯篭」 紅葉のライトアップ開催 #京都 #紅葉
叡山電車 もみじのトンネルの紅葉情報|紅葉情報2017 https://t.co/q4dOUO8UzF
— 乗換案内NEXT (@norikae_next) 2017年11月8日
なんだか開放感があって乗り心地よかったですよ。
一乗寺につくと、車両内でICカードを通してから電車を降ります。
駅は無人ですので、料金の支払い方法には気を付けなければいけません。
一乗寺駅を出ると東西に走る曼殊院道に出ます。
曼殊院道を東に向かうと緑のきれいな白川通りがあります。
白川通りは、車でしか通ったことがなかったのですが、道の中央と両側に並木があるためか、交通量が多い割には、落ち着いた雰囲気のある通りです。
白川通りを渡り、東に歩いてゆきます。
一乗寺の駅から今までずっと緩やかな上り坂でしたが、白川通りを超えると少し急になります。
そして目線を東にやると、!
急な坂が向こうのほうに見えます。
ヒールは失敗だったと思いながら、登山気分で歩くこと約5分。
ここからマジで急な坂!
詩仙堂はあきらめようかと周りを見渡すと、私たちの立ち止まったちょうど右手のほうにひっそりとたたずんでいる門があるではありませんか。
「詩仙堂」発見です!
詩仙堂は、徳川家康の元家臣石川丈山が1641年に造営し、31年間隠棲した山荘です。
その名の由来は、中国の三十六歌仙の肖像画を狩野探幽に描かせて、丈山自らが、各詩人の詩を書いてそれを掲げた“詩仙の間”があることからです。
石川丈山は、本田正信の甥で徳川の家臣として武勇に優れ大坂の陣でも功を成しましたが、のちに隠棲し、丈山と称しました。
漢詩の代表的人物で、書道・茶道・庭園設計にも精通していました。
私は、先に石川丈山に興味を持ったことで詩仙堂を知りました。
はじめはその名字から石川五右衛門と関係があるのかと思って面白そうだなと調べていましたが、その可能性は低くちょっとがっかりでした。
さてさて、石川さんのことはこれくらいにして詩仙堂のお話に戻ります。
詩仙堂にお邪魔します
両側に竹林のある参道を登っていくと、“老梅関の門”があります。
門をくぐって左の建物が詩仙堂です。
中に入って右に受付があります。
履き物を脱いで受付で拝観料(大人500円)を払って順路は右です。
受付の女性は、優し気な雰囲気のある人で、受け答えもゆったりとしていて😊この時点から気持ちは癒されつつありました。
白砂の美しい庭を堪能した後は、ご本尊の馬郎婦(めろうふ)観音様に手を合わせ
詩仙の間へ。
思った通り人が少なくてゆっくりと鑑賞できます。🎶
なんて美しい庭なんでしょう!
ほぉ~とため息が出ました。
カメラの腕が悪くてその美しさが伝わらないのがとても残念!
いぐさのいい香りが漂って美しい庭をただゆっくりと見ている。
贅沢な時間を楽しんでいる自分ってちょっと大人😌
……年齢は、十分大人ですが……
お庭の散策!
スリッパ(これはさすがに普通のスリッパでした)を履いて庭におります。
鹿威しの音がずっと聞こえていましたが、それも趣があって心地よく響きます。
アジサイがちらほらと咲いていて緑の中に彩りを添えていてきれいでした。
娘が下調べをしていたかわいいお地蔵さんを探してずっと奥に歩いていくと着物姿のおばさま方が楽しそうです。
そちらのほうに行くと、ほんとにかわいいお地蔵さまが・・・・・
早く写真を撮りたいけれど、おばさま方が陣取って取れません。
スマホをたどたどしく押しながらカシャカシャカシャカシャカシャ、「なんか連写しちゃったぁ」と笑っています。
顔は笑って、心の中で(そろそろ代わって~!)
やっと場所が空きました。
なんとかわいいお地蔵様💞
比較するものがなくて、大きさがわかりにくいですが、15~20cmほどのちんまりとしたお地蔵さまです。
頭上の青もみじとその向こうに見える青い空のもとそのお地蔵さまがにっこりされているのを見ていると心無い親戚のせいで(もう忘れたい!)昨日までざらざらしていた心がふわ~っと溶けるようでとても心地よく感じて、力が湧いてきました。
ここにきてよかった!
明日から、いいえ、今からまた楽しく生きていけるぞー!
充実した気持ちで詩仙堂を後にしました。
詩仙堂
拝観時間 9:00~17:00
拝観料 大人500円:高校生400円:小中学生200円
アクセス 叡山電鉄 一条寺駅下車 東へ徒歩約8分
JR京都駅から市バスで約50分
さて、次は娘のお目当て、恵文社です。
おしゃれで居心地のいい本屋さん「恵文社」へ
詩仙堂を出るとその隣(坂の上側)には、八大神社があります。
八大神社は、鎌倉時代の1294年に創建され、南の八坂神社(祇園社)と並び北の祇園と称され、皇居守護神12社中の1社に数えられていました。
境内の下がり松で宮本武蔵が吉岡一門と決闘したことで有名です。
一乗寺の決闘というやつですね。
映画などで見たことがありますが、それは見晴らしのいい野原で武蔵が
一人走れ回って、大勢の吉岡一門を切りまくるイメージでした。
でも、実際その地に立った感想は、「全然違うやん」
私と同じく歴史好きの夫によると、「一人斬っては松に上り、二人斬っては草むらに隠れ・・・、
みたいな感じで、見通しの悪い林のようなところでないと、一人対多人数で勝てるわけがない。」でした。
言われてみればそうですね。
気になる方はこちらの本を読んでみてください、夫おすすめの小説です。
宮本武蔵?を後にして、もと来た道を下ります。
途中の家並みは、ほっこりするような日本家屋で「老後はこんなところに住みたいよー」
他愛のないおしゃべりをしながら…。
叡山電車の一乗寺駅まで戻り、そのままもっと西へ歩いて約5分。
かわいいお店があるではないですか。
ここが噂の恵文社です。
本屋さんの隣に同じような外観の雑貨屋さんもあります。
どちらも恵文社さんです。
まず、本屋さんに入りました。
イギリスのガーディアン紙が選ぶ「世界で一番美しい本屋10」に、日本で唯一ランクインしたそうで、本好きだけでなく、雑貨やアンティーク好きの人も十分楽しめそうな空間でした。
本たちの並び方も、一般の本屋さんとは違ってパッと見たら、ジャンルも装丁の種類もバラバラなようであるテーマに沿って並んでいるんです。
その法則がわかったときは、ちょっとうれしくなってきました。
このような本の配列には、最初戸惑うかもしれませんが、ハマると癖になりそうです。
ブックオフばかりじゃなく、こんなおしゃれな本屋さんにも立ち寄らなければもったいないですね。
もう少し一乗寺の散策を楽しみたいところですが、デートの約束がある娘と愛犬ジジが首を長くして待っている私なので、若干後ろ髪を引かれながら、帰路につきました。
恵文社
営業時間 10:00~21:00
一乗寺駅は、無人なので料金はどうやって払うのだろうと不安になりながら電車に乗りました。
出町柳につくと・・・・・・・・・、
改札口の駅員さんに乗った駅名を言って料金を払って駅を出ました。
10年・・いえ20年・・・30年以上前のワンマン電車の乗り方!
乗客の道徳観が問われる支払い方ですね。
昔はよかった!
一乗寺詩仙堂周辺の散策情報まとめ
一乗寺周辺には、詩仙堂をはじめ素敵な観光スポットがあるにもかかわらず、それほど混雑していません。
人込みから離れてゆっくりと散策したい人にはおすすめです。
今回は時間の都合でいけませんでしたが、詩仙堂以外のおすすめスポットを紹介しておきます。
京都の時間をゆったりと楽しんでみたい方は、どうぞ一乗寺へお越しくださいね。
金福寺(こんぷくじ)
松尾芭蕉や与謝蕪村ゆかりの寺、庭の紅葉が美しい
拝観時間 9:00~16:30
拝観料 大人400円:中高生200円
八大神社
境内拝観自由
圓光寺
知る人ぞ知る紅葉の名所。本堂から眺める庭はまるで絵画のよう
この投稿をInstagramで見る
拝観時間 9:00~17:00
拝観料 大人500円:中高生400円:小学生300円
曼殊院
杉や楓に囲まれ静かで趣ある寺院。
拝観時間 9:00~17:00
拝観料 600円
修学院離宮
後水尾天皇が造営した離宮。大自然を取り込んだ圧倒的な規模の庭園が素晴らしい。
見学は無料ですが、事前予約が必要です。
宮内庁参観案内https://sankan.kunaicho.go.jp/guide/shugakuinrikyu.html
赤山禅院
拝殿の屋根には京都の表鬼門を守る猿が鎮座。方除けのお寺として有名。
拝観時間 9:00~16:30
拝観料無料