京都 山科散策 ~随心院で小野小町気分

随心院 襖絵京都散策雑記

介護施設の母に会いに行った帰り、少し寄り道して随心院へ行ってきました。

認知症はどんどん進んでいますが、一時より状態が落ち着いて表情も穏やかになっている母に会い、ほっとしたらなんだかどこか行きたくなってしまったのです。

そこで、介護施設からの帰り道に近い随心院へふらっと立ち寄ってみました。

平日の午後とあって、拝観する人はまばらで、ゆっくりと楽しむことができました。

随心院の歴史

随心院は、真言宗善通寺派の大本山で、991年に仁海僧正により建立された牛皮山曼荼羅寺(ぎゅうひざんまんだらじ)が始まりです。

仁海僧正は、真言宗の開祖空海の8代目に当たる弟子で、真言宗小野流の祖として知られています。

牛の皮なんてお寺らしくない名前がついているのは、このような仁海僧正の伝説に由来しています。

ある日、仁海僧正の亡き母が牛に生まれ変わった姿で僧正の夢に出てきました。仁海僧正は、その牛を探し出し世話をしますが、間もなく死んでしまったために、非常に悲しみ、その牛の皮に両界曼荼羅の尊像を描き、本尊としました。
その後、曼荼羅寺の子院として随心院が建立され、1229年には後堀川天皇より門跡の宣旨を賜ったことから、随心院門跡と称するようになったのです。
随心院は、承久の乱・応仁の乱により多くの建物が火災に遭ってしまいましたが、1559年には九条家により再興され、今日の姿があります。

小町の化粧井戸と文塚

平安示談の歌人で、絶世の美女だったという小野小町。
小町が随心院に暮らしているときの有名な伝説が「深草少将の百夜通い」です。
こちら随心院には、小野小町が深草少将やそのほかの男性からもらった恋文が千通以上も埋められていると伝わる小町文塚や、小町が朝夕に顔を洗ったという小町化粧井戸もあり、平安の昔をしのばせてくれます。

小町化粧井戸

まだ水が湧いているようでした。すごい!

井戸から文塚への路には、短歌の書かれた石がずらっと並んでいました。

昔の人のものかと思ってみてみると、今の時代の作品のようでした。

情緒のある小道でしたが、残念なことに、歌碑の向かい側の木塀が幾枚か倒れ掛かっていました。

でもこの日は暑かったので、木陰はとても助かりました。

そして、小町文塚。

森のような木々の奥にひっそりとたたずんでいました。

参拝をすれば、文章上達や恋愛成就の願いが叶うと言います。

恋愛はもう卒業したので、私は文章の上達をお願いしました。

随心院の建物内を拝観

門をくぐって目についたのは、可愛いピンクの絵馬です。

小町絵馬

梅の花の中に小野小町が描かれた「小町絵馬」は、お願い事がなくても欲しくなるくらい。

 

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奥へ進むと、1763年に二条城から移築された庫裏(くり)、その近くには小野小町の歌碑があります。

小野小町歌碑

歌碑に刻まれているのは、有名なあの歌です。

「花のいろは うつりにけりな いたづらに

  わが身よにふる ながめせしまに」

花(さくら)の色は、衰えていろあせてしまった、春の長雨が降っている間に

まるで恋や世間の煩わしいことに思い悩んでいるうちに、私の美貌が衰えたように。

絶世の美女と言われていただけに、年齢を重ねて衰えてくると、ショックも大きいのでしょうか。

私は、あまり感じませんが、やはりきれいな人は、アンチエイジングが大変なのでしょうね。

拝観受付を済ませ(拝観料は400円です)玄関から表書院へ。

玄関から薬医門を見る

表書院の襖絵は、狩野派によるもので、金箔を背景に豪華な花鳥山水が描かれています。

あまり芸術に詳しくない私も、絢爛豪華な狩野派の絵はなんとなく( ´艸`)わかります。

奥の能の間に入ると、紅色が鮮やかな襖絵が!

 

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『極彩色梅匂小町絵図』です。

この襖絵は、「だるま商店」という京都のグラフィックデザイナーによって描かれたもので、小野小町の一生を描いています。

襖絵全体を彩る紅色は、はねず色と呼ばれ、毎年3月最終週の日曜日には、「はねず色」の衣装を着た少女たちが「百夜通い」を題材にした踊りを披露します。

はねず踊りの頃には桜も咲き、また3月の初めには、名勝「小野梅園」の梅が咲き誇ります。

まさに春は、はねず色で染まる随心院です。

実は数十年前、結婚前に作動を習っていた私は、随心院の観梅会で、茶道の先生の指導していただきながら、拝観される皆様にお抹茶を立てて差し上げたことがあるんです。

初めての経験、初めての随心院でほとんど記憶はないのですが、付き添ってくれた母と梅園を歩いたことは覚えています。

青葉の随心院もいいけれど、やっぱり3月の随心院は一番美しいでしょうね。

能の間を過ぎて、本堂へ。

ご本尊は如意輪観世音菩薩です。

教科書にも出てきた定朝の手により阿弥陀如来坐像もおられます。

静かな本堂で、仏様と対峙し、自分の心を顧みる・・・。

・・・・・・・・。

「…おなか減った」

まだまだ修行が足りませぬ!

 

小野小町由緒の遺跡と歴史ある堂内、それに美しい庭や梅園。

数十年前を思い出して、次は着物でお邪魔してみようと思いました。

随心院へのアクセスとその周辺

随心院へは、京都市営地下鉄東西線「小野駅」から徒歩5分です。

無料駐車場もありますが、特に春は満車の時も多いです。

随心院から南へ徒歩約17分のところには、醍醐寺が、

西へ8分のところには勧修寺があります。

出来れば、地下鉄を利用して小野周辺を散策してはいかがですか?

 


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