12月師走 京都の行事を紹介! 針供養と空也踊躍念仏

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京の寺社
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2020年は、コロナウイルスに振り回された1年となりました。

京都の町も、多くの行事が中止になったり、縮小されたりと淋しい一年でした。

コロナウイルスとはまだまだ長いお付き合いになりそうなので、ここで愚痴っている場合ではありません。

制限された中で、楽しいことやハリのある生活を目指しましょう!

ということで、今回紹介するイベントは、お世話になっている物たちに感謝をする行事と、庶民と信仰の強さを感じる行事です。

どうぞ最後までお読みくださいね。

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お裁縫の腕が上達するかも 針供養

明治時代に洋服が入ってくる前、着物が当たり前だった時代、針仕事はとても大事な仕事でした。

そして、長い間お世話になった針や折れ曲がった針に感謝して供養するのが、針供養です。

日本各地で2月8日や12月8日に行われることが多いこの風習、ここ京都でも数か所の寺社で行われています。

法輪寺の針供養

嵐山にある法輪寺では、毎年2月8日と12月8日に針供養が行われています。

法輪寺の針供養は、皇室で使用した針を供養せよと命じられたのが始まりと言われています。

今でも皇室で使われた針は、12月8日にご供養されているんですよ。

一般の方ももちろん針の供養をしていただけます。

供養していただきたい針は、針供養の当日に持参して、本堂前の箱に入れます。

そして、五色の糸がついた大きな針を、仏前に置かれた大きなこんにゃくに刺します。

いつも頑張ってくれている針に感謝するとともに、お裁縫の上達を願って供養していただきましょう。

平安時代から続く歴史ある法輪寺の針供養。

物を大切にする心と、モノを生き物のように考える日本独特の風習を肌で感じてみてくださいね。

法輪寺 多宝塔 京都フリー写真素材

法輪寺針供養
12月8日 13時より(2月8日も同じです)

虚空蔵法輪寺公式サイト

アクセス
JR嵯峨野線 「嵯峨嵐山」駅下車 徒歩15分

バス・鉄道乗り換え案内システム「歩くまち京都」

 

針神社の針供養祭

左京区岩倉にある幡枝八幡宮の末社針神社でも12月8日に針供養が行われます

幡枝八幡宮は、国内で3番目に古い八幡宮で、末社の針神社は日本で唯一針を祀る神社として、刃物や金物を扱う関係者からも崇敬を受けています

ちなみにこちらの針供養祭は、針屋・みすや忠兵衛さんが主催されています。

本殿前で神事が行われた後に、まずみすや忠兵衛さんの方が本殿前に置かれたこんにゃくに針を刺します。

そのあと参拝者も針を刺すことができますよ。

しっかりと参拝して、お裁縫上達の御利益をいただきましょう!

針神社 針供養祭
12月8日 11:00より

アクセス
市営地下鉄烏丸線 「国際会館」駅よりバスに乗り換え
最寄りのバス停「幡枝」下車 徒歩7分

バス・鉄道乗り換え案内システム「歩くまち京都」

 

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空也踊躍念仏 六波羅蜜寺

平安時代中期、京の町に流行した疫病の退散と人々の救済を願い、空也上人が庶民に広めたお念仏。

念仏の意味を分かりやすく説いて、民衆に広めた「念仏の祖」と言われている空也上人を慕って、念仏を唱えることが全国にも広まっていきました。

ところが、鎌倉時代になると、幕府が念仏による民衆の結集を恐れ、念仏を唱えることを禁じたのです。

しかし、空也上人の教えは、ひそかに受け継がれ、踊り念仏として続けられてきました。

弾圧やその後の度重なる戦乱をも乗り越えた踊り念仏が、師走の六波羅蜜寺で行われるのです。

国の重要無形民俗文化財「空也踊躍(ゆやく)念仏」

12月中旬、冬の夕暮れが迫るころ、六波羅蜜寺では住職から参拝者に踊躍念仏についての説明が始まります。

念仏は普通「南無阿弥陀仏(ナムアミダブツ)」と唱えますが、弾圧下の中、取り締まり役人などに聞かれてもわからないように「モーダナンマイトー」と唱えます。

僧侶たちが内陣の中を、鉦をたたきながら念仏を唱え、体を揺らして歩きます。

念仏は通常唱え始めると途中で止められないのですが、弾圧の手が伸びてきたときのために、この念仏はいつでも中断できるようになっています。

このようにひそかに続けられたことから、別名を「かくれ念仏」ともいいます。

最後は、参拝者もともに念仏を唱和し、普段は入れない内陣でお焼香をしてお守りをいただいて、この勤行は終わります。

民衆の弾圧や災難に屈しない、底力を感じられる、コロナ禍の今だからこそお参りしておきたい行事ですね。

六波羅蜜寺 本堂  京都フリー写真素材

六波羅蜜寺 空也踊躍念仏
12月13日~12月31日 16:00より(31日は非公開)

六波羅蜜寺公式サイト

アクセス
京阪本線「清水五条」駅下車 徒歩7分
最寄りバス停「清水道」下車 徒歩7分

バス・鉄道乗り換え案内システム「歩くまち京都」

終わりに

今回は、京都で行われる12月のイベント
針供養
空也踊躍念仏
を紹介しました。

2020年現在、来年もまだまだ辛抱の続く日々が待っているかと思います。

物を大切にし、感謝する心と、めげない強い心を持ち続けてきた人々の暮らしを感じ、来年への力にしていただければ嬉しいです。

京の寺社京の歳時記京歩き冬(12月~2月)
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小春

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