今回は、先日行ってきた素敵なイベントを紹介します。
それが建仁寺の夜間特別拝観!
といってもただの夜間拝観ではありません。
脳が”ととのう”音楽と光、静寂の空間を楽しむ癒しのイベント。
昼間に見る建仁寺とは、また違った表情を見られた貴重な体験でした!
「NEN NIGHT WALK KYOTO」
今回のイベントは、次世代型ウェラブル脳波計の開発とニューロテクノロジーの社会実装を行っているVIE(株)による癒しの夕涼みイベントです。
VIE(株)が開発した脳をととのえる音楽「ニューロミュージック」が、建仁寺堂内各所に配置され、その音楽を聴きながら、本坊内(小書院・大書院・方丈)と法堂をめぐります。
建仁寺のお庭は美しくライトアップされ、同時開催の小泉淳作展も観賞することができます。
小泉淳作氏は、建仁寺法堂の天井画「双龍図」を手掛けた画家さんで、生誕100年記念として、建仁寺と塔頭の禅居庵で作品展が開催中!
夜間拝観の様子をレポート!
私が訪れたのは、イベント初日の開催時間直後。
まだ外は明るくて、暑い!
流れる汗をぬぐいながらの拝観となりました。
本坊受付から中へ入ると…。
いつもは「風神雷神図屏風」(もちろんレプリカ!)が展示されている場所は、小泉氏の作品がずらっと並んでいました。
芸術はあまりわからないけれど、じっくり見ていると迫力やオーラみたいなものが感じられました。
シャープにライトアップされた「〇△▢乃庭」
小書院へ向かう途中にある「〇△▢乃庭(まるさんかくしかくのにわ)」は、四角と丸に縁どられたブルーのライトが音楽に合わせて点滅していて、ちょっと宇宙っぽかったです。
いつも見る静かで何かを語りかけるような庭とは、全然違ったイメージ!
小書院にも小泉氏の作品がたくさん展示されています。
そしてふと大書院の方を振り返ると、そこはグリーンの世界に!
癒しの「潮音庭」
小書院と大書院の間に位置する「潮音庭」は、中央に三尊石が配置され、その周りを守るようにもみじなどの樹々が植えられています。
地面は苔に覆われていて、どこから見ても絵になる素敵なお庭。
いつもなら小書院からは、「潮音庭」の向こうに鮮やかなブルーの襖絵「舟出」が望めます。
でも今回のイベント中は、その表情がすっかり様変わりしていました。
ブルーのライトに照らし出された「潮音庭」は、全体がグリーンがかった幻想的な景色に。
大書院には小泉氏作の「蓮池」が展示されています。
グリーンの世界を通して見える大書院とその奥の「蓮池」がとても美しい…。
しばしたたずんでこの景色を堪能。
昼間の熱気が残っていたはずなのに、どこからか涼やかな風が吹き抜けてとても気持ちいい。
ニューロミュージックが耳に心地よく、まさに”ととのう”イベントです。
でも、この先にもまだまだ素敵な景色が待っています!
「大雄苑」の雲海と美しい光
方丈前の「大雄苑」は、白砂が美しい枯山水庭園です。
広々としていてとても気持ちのよい眺め。
その「大雄苑」で、なんと巨大な雲海が出現!
癒しの音楽に合わせてブルーを基調とした光がきらめきます。
広縁に座って眺めることもできます。
まだ明るいうちから拝観していたのですが、次第に暗くなり光が一層きれいに浮かび上がってきました。
このまま静かに「大雄苑」を眺めていても良いのですが、まだもう一つ見ておくべきところが。
法堂のデジタルダブルドラゴン
法堂では「双龍図」と最新技術を使ったプロジェクションアートのコラボが楽しめます。
ご本尊の両脇に置かれた巨大な画面には、龍神のエネルギーを表したプロジェクションアート。
本坊で流れていたニューロミュージックとは異なり、体の芯に響くような迫力ある音楽が堂内に響きます。
天井の双龍も、いつもよりエネルギッシュみたい!
夜間拝観を終えて
薄暗くなった境内に静かにたたずむ伽藍は、神秘的でちょっと近寄りがたい雰囲気があります。
暑さの名残の中で”ととのう”音楽を聴きながら本坊をめぐっていると、本当に時間がゆっくりと流れていくようで、ほんのひとときですが忙しい毎日を忘れていました。
帰り道で見た法堂はご本尊がおぼろに浮かび上がって見えて、とても神々しい景色でした。
夜間拝観は9月22日まで開催されていますので、次は少し遅めの時間に訪れてみようと思っています。
あなたもぜひ静かで涼やかな建仁寺で、幻想的な景色を楽しんでみてください!
京都建仁寺の夜間拝観の内覧会へ。下品なデジタルインスタレーションが多い中で、お寺の雰囲気壊さず上品な展示をされていて素敵でした pic.twitter.com/bmW7onoYGD
— 杉本健介 / RD inc. (@v7v7v) August 1, 2024
建仁寺夜間拝観の基本情報
- 開催期間 8月2日(金)~9月22日(日)/8月14日・23日・31日・9月6日・7日・14日・17日・18日を除く
- 開催時間 19:00~21:30(最終入場21:00)
- 拝観料金 大人2,200円/小人(小学生以上)1,100円
会場 建仁寺 京都市東山区大和大路通四条下ル小松町584
コメント