建仁寺塔頭 両足院の半夏生と霊源院の甘茶に癒される

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京おぼえ
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6月の半ばになると、梅雨らしいじめじめとした日が多くなります。

特に京都は、不快指数がどんどん上がるような気候が続きますが、実はこの季節の寺社巡りは特にお気に入りなんです。

紫陽花を筆頭に、花菖蒲・アヤメ・カキツバタ・桔梗・睡蓮・蓮・沙羅双樹などなど、気品ある花々が見ごろになってくるからです。

今回は、以前から見たかった両足院の半夏生と霊源院の甘茶の花を見に行ってきました。

爽やかなで可愛いお花と庭園の様子をどうぞお楽しみください。

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両足院の半夏生

まずは、両足院へ。

どちらからでもいいのですが、拝観時間の関係で、両足院の方からお邪魔しました

京阪「祇園四条」駅から徒歩5分ほどで、建仁寺ヘ到着。

両足院は、建仁寺法堂の東にあります。

半夏生の特別公開案内がありますので、迷うことはないと思いますよ。

両足院の由緒

半夏生を見る前に、両足院の由緒を簡単に紹介しておきましょう。

両足院のご本尊は、阿弥陀如来様。

室町時代初期の龍山徳見(りゅうざんとっけん)を開山とする臨済宗建仁寺派の塔頭寺院です。

始めは、”知足院”と称していましたが、天文年間の火災の後に”両足院”という寺名になりました。

両足とは?

仏陀の別名「両足尊」にちなんだもので、知恵と慈悲の両方が足りているという意味があるそうです

 

両足院は、饅頭始祖の寺としても知られているんですよ。

龍山徳見の弟子だった中国の僧林浄因が来日したときに、「饅頭」の文化を伝えたそうです。

両足院の入り口をくぐると左に毘沙門天堂があります。

毘沙門天堂には、毘沙門天像がお祀りされていますが、その毘沙門天像は鞍馬山の鞍馬寺でお祀りされている毘沙門天像の胎内仏です。

戦国武将・黒田長政がこの毘沙門天像を内兜に収めて関ケ原の戦いに出陣したと言われ、その後代々黒田家で受け継がれた像が、明治10年ごろに両足院に寄進されたということです。

毘沙門天堂にお参りしてから、受付へ行きました。

半夏生の庭へ

方丈の廊下を抜け、方丈前の庭園へ降りると、ぐるりと庭園を見渡せます。

閼伽井庭という坪庭です

苔の緑がとてもきれいでした。

方丈前の庭園を通り抜けると、ぱぁっと目の前が広がるように、池が見えてきます。

半夏生の白が、ちらほらと見えました。

池の向こうには、茶室「水月亭」と「臨池亭」が並んで立っています。

拝観のコースは、庭園をぐるっと回りながら、半夏生を眺めるようになっていました。

庭園の中を歩いた後は、方丈から大書院を拝観します。

大書院から見る半夏生は、また違った風情ですので、ゆっくりと座って眺めてみます。

静かで落ち着いた時間が、ゆっくりと流れてゆきます。

頭が空っぽになってくる…。

私がお邪魔したときは、半夏生窯で3~5分の色づきだったのですが、最盛期にはもっと白くてきれいになるそうです。

 

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両足院の御朱印

しばらく現実逃避をした後、受付まで戻り、お目当ての御朱印をいただきました。

こちらでは、可愛い授与品が並んでいて、あまりに素敵だったので、授与品の写真を撮らせていただきました。

親切な係の方々がいろいろと授与品の紹介をしてくださいました。

お気に入りのものがあれば、こちらへお越しの際には、ぜひ手に取ってみてくださいね。

オンラインお授け所でもいただけますよ。

両足院 基本情報

両足院は、通常非公開ですが、初夏と冬に限定公開をしています。

予約のみで座禅体験を受付されています。

初夏の特別公開
毎年5月下旬~7月上旬
拝観時間 10:00~16:00
拝観料 大人1000円 中高生500円

座禅体験などについては両足院公式サイトでご確認ください。

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霊源院の甘茶

両足院を出て、左(南)へ少し歩くと、東側に建仁寺修行道場の門があります。

石畳で落ち着いた道を東へ、すると右手に霊源院が見えてきます。

霊源院の拝観入り口には、控えめに甘茶が咲いていました。

すでに癒されています!

霊源院の由緒

南北朝時代中期、中巌圓月が建立した「妙喜世界」が建仁寺境内に移築され「妙喜庵」と改名されます。

一方、室町時代初期に龍山徳見が開山した「霊泉院」がのちに「霊源院」と改名されました。

建立当時から霊源院は、五山文学の最高峰として多くの優秀な僧を輩出し、「建仁寺の学問面」を代表する寺院となっていました。

この二つのお寺が明治時代になって合併され、「霊源院」となり、現在に至ります。

甘茶と仏教

4月8日のお釈迦様の誕生日には、花まつり・灌仏会などが行われますが、その中でお釈迦様誕生像に甘茶をかけるという行事があります。

これは、お釈迦様が誕生したときに、お祝いするように甘い雨が降り注いだという伝説があり、それを表しているのです。

「甘茶は神様の飲み物、飲むと不老不死になる」というインドの伝説や、ほんのり甘くなる甘茶が、甘味料のない昔から花まつりなどに使われるようになったと言われています。

枯山水庭園 鶴鳴九皐

霊源院では、長年親しまれた「甘茶の庭・甘露庭」が、枯山水庭園「鶴鳴九皐(かくめいきゅうこう)」として生まれ変わりました。

拝観入り口から正面奥の庭には、左の方に甘茶が咲きそろい、右の方には白砂と岩、木々の枯山水庭園が続いています。

庭全体のテーマは、お釈迦様の誕生から仏教の日本伝来です。

甘茶の中には、飛び石が点在していますが、その中に目立つのが茶色くて平たい石です。

その石は「坐禅石」と呼ばれ、インドから運ばれてきた石です。

甘茶の庭には、下りられますので、実際に「坐禅石」で座禅を組むこともできますよ。

悟りを開けるかな…?

本堂の見どころ

本堂内には、中巌圓月坐像、毘沙門天立像などが安置されています。

「妙喜庵」「也足庵」と言う茶室もあります。

ちょっと可愛い。

「也足庵」は、室内ににじり口があるという珍しい茶室で、中に入ることもできます。

にじって入るのは、結構大変です

 

建仁寺開山の栄西禅師は、中国からお茶を持ち帰って広めた「お茶の祖」として知られています

多すぎて迷う御朱印

お庭もお茶室もご本尊もたっぷりと拝観、参拝させていただいた後には、お決まりの御朱印です。

カラフルで多様な御朱印があるとは聞いていたのですが、実際に見ると、全部いただきたくなって迷う迷う…!

結局私は、甘茶の御朱印と切り絵の御朱印をいただいたのですが、本当はあれも、あれもいただきたかった。

霊源院 基本情報

2021年特別拝観 5月16日(日)~7月31日(土)
拝観時間  11:00~15:00
拝観料 大人500円 中高生300円

拝観時間は公開時期によって変わることがあります。

霊源院公式サイト

両足院・霊源院アクセス

最寄り駅 京阪本線「祇園四条」駅 徒歩10分

バス・鉄道乗り換え案内

終わりに

今回は、6月に似合う半夏生と甘茶の特別拝観を紹介しました。

両足院も霊源院も、建仁寺境内にあるお寺ですので、両方めぐってもかかる時間は1時間少しです。

ちょっとした散策にもちょうどいいですよ。

機会があれば、(感染対策をしたうえで)どうぞいらしてくださいね。

 


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