御霊神社(上御霊神社) 応仁の乱発祥の地は心静かに御霊を鎮める神社

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平安時代、京の都では天変地異は、怨霊の仕業と言われていました。

怨霊とは、いわれなき罪により非業の死を遂げた者や政権抗争に巻き込まれて亡くなった人々が強い怨みの念を持った姿であり、世の中へ災いをもたらすと信じられていたのです。

朝廷は、世の乱れを正そうと怨霊たちを神としてあがめ、鎮魂しようとします。

ここ、御霊神社も怨霊となった人々を鎮めるために創建された神社の1つでした。

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上御霊神社の由緒

御霊神社は、平安遷都の際、桓武天皇が都の守り神として早良親王(崇道天皇)を主祭神として創建されたのが起こりとされています。

早良親王は、平安遷都の前の長岡京遷都において、その責任者であった藤原種継謀殺に関わった疑いをかけられ、無実を訴えながら無念の死を遂げた方です。

飲食を絶ち、帝への恨みを持ちながら壮絶な最期を遂げた早良親王は、その後怨霊となって桓武天皇の周りの人々を次々と呪ったと信じられていました。

そこで桓武天皇は新たに今の京へ遷都することを決め、怨霊となった早良親王を、荒魂(あらみたま)として神に祭り上げたのです。

桓武天皇は、上出雲と下出雲にあった上出雲寺・下出雲寺に早良親王をお祀りし、それぞれが現在の御霊神社(上御霊神社)・下御霊神社へと続いています。

ご祭神

御霊神社のご祭神は、本殿八座の八柱と相殿五座の五柱の13柱です。

【本殿八座】

  • 崇道天皇(早良親王)…光仁天皇第二皇子
  • 井上(いのえ)大皇后…聖武天皇第一皇女・光仁天皇皇后
  • 他戸(おさべ)親王…光仁天皇第四皇子
  • 藤原大夫人…藤原吉子(桓武天皇夫人)
  • 橘大夫…橘逸勢(たちばなのはやなり
  • 文大夫…文屋宮田麿呂(ふんやのみやたまろ)
  • 火雷神(からいしん)
  • 吉備大臣(きびのおとど)…吉備真備(しょせつあり)

【相殿五座】

三社明神四座・和光明神一座

本殿八座の八柱のうち、火雷神以外は、すべて何かしらの恨みを抱え亡くなった人たちだとされています。

ご利益

御霊神社は、厄払いの神社として有名で広く信仰されていますが、ほかにもさまざまなご利益があります。

  • 厄除け(厄払い・病気平癒・旅行安全・交通安全)
  • こころしずめ
  • 家内安全
  • 家業繁栄
  • 安産
  • 学業成就
  • 書道上達

今回私がお参りしたのは、お正月明けしばらくたった1月20日ごろでした。

境内は落ち着いた雰囲気で、心静かに過ごすことができました。

その様子とともに、御霊神社の見どころを紹介します。

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御霊神社の見どころ

当日私は、京阪出町柳駅からてくてく歩いて行ったので、御霊神社には南門から入りました。

南門(四脚門)

南門は伏見城の遺構である四脚門を移築されたものだと伝わっています。

堂々たるたたずまいの中にも趣を感じさせる門です。

本殿

あまり写りが良くありませんが、実際は夕陽に映えてとてもきれいでした。

本殿は、享保18(1733)年に内裏賢所御殿の遺構が下賜されたもので、昭和45(1970)年に復元されました。

賢所とは?

賢所(かしこどころ)は、宮中の御殿の1つで、三種の神器の1つである八咫鏡がお祀りされている場所です。

宮中の賢所が神社の社殿として下賜されたのは、御霊神社と下御霊神社、伏見区にある藤森神社の身だけで、非常に珍しく恐れ多いことだとされています。

拝殿

私がお参りしたときには、拝殿にきれいなお花が飾られていました。

子ども生け花教室の生徒さんが生けたものと説明がありましたが、とても美しくて立派な生け花でした。

応仁の乱発祥の地 石碑

応仁元(1467)年、畠山政長がここ御霊の森に陣を置き(東軍)、畠山義就(西軍)と戦ったのが応仁の乱の発端となったことから、御霊神社境内にある「応仁の乱発祥の地」石碑。

石碑の文字は、応仁の乱東軍の総大将であった細川勝元の末裔・細川護熙氏が揮ごうされたものです。

西門(楼門)

西門は、寛政年間に再建されたものです。

残念ながら、私が訪れたこの時は、西門の修復工事が行われていたために、その重厚な姿をみることができませんでした。

御霊神社のご朱印

御霊神社のご朱印には、普段いただけるもののほかに、お正月などに特別に授与される御朱印があります。

今回は特別ご朱印をいただき、一緒に祓の護符もいただくことができました。

護符は帰宅後さっそく玄関に貼りました。

御霊神社基本情報

  • 境内自由
  • 社務所受付時間 9:00~17:00

5月を除く毎月18日は「さえずり市」です。

さまざまなで店が並びますので、一度行ってみてください。

出町柳から寺町通り沿いに歩いていくと、途中に「たまこまーけっと」でおなじみの出町枡形商店街もあり、散策にもおすすめですよ。

アクセス

  • 市営地下鉄「鞍馬口」駅 徒歩3分
  • 京阪本線・叡山電鉄「出町柳」駅 徒歩18分

鉄道・バス乗り換え案内 http://www.arukumachikyoto.jp/

 

上京区京の寺社
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小春

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