10月の京都は、しつこい残暑もすっかり終わり、朝夕は涼しくて、気持ちのいい日が多い季節になります。
お出かけ虫もうずうずとしてくるころ。
ということで、10月のおすすめイベントの紹介です!
気持ちの良い京都の景色を堪能してください。
織田信長の功勲を伝える船岡大祭
船岡大祭は、建勲(たけいさお・けんくん)神社のお祭りです。
建勲神社は、織田信長の天下統一や朝儀復興などの事業を進めた偉勲をたたえるために、明治2年(1869年)に創建された健織田社(たけしおりたのやしろ)が始まりです。
建勲神社のある船岡山は、平安京の四神相応で、北を守護する玄武に位置し、豊臣秀吉によって織田信長の廟所と決められました。
ご祭神は、織田信長、配祀されているのが信長の嫡子信忠です。
船岡大祭は、織田信長の偉業を伝えるためのお祭りで、永禄11年(1568年)10月19日に信長が足利義昭を擁して初めて入洛したことにちなみ、毎年10月19日に開催されています。
船岡大祭の見どころ
船岡大祭では、はじめに神事が行われ、その後織田信長ゆかりの舞楽や仕舞などが奉納されます。
舞楽は11時頃から行われ、その後は火縄銃の演武・鷹匠による放鷹なども披露されることがあります。
舞楽奉納では、信長が好んだと言われる「敦盛」は必ず毎年披露されています。
「敦盛」は、室町時代に流行った幸若舞の演目で、
「人間五十年 化天のうちを比ぶれば 夢幻の如くなり 一度生を得て 滅せぬもののあるべきか」
という一節は、信長が好んで舞ったことで有名です。
地元の方はもちろん、全国の信長ファンが集まる勇ましく優雅なお祭りです。
また、この日限定の御朱印も授与していただけますので、御朱印を集めておられる方にもおすすめのお祭りです。
船岡大祭 基本情報
日程 10月19日 11:00~
アクセス
市バス12・204・205・206系統 建勲神社前・船岡山下車
梵燈のあかりに親しむ会
妙心寺塔頭の東林院で行われる「梵燈のあかりに親しむ会」は、ろうそくの炎がほのかに揺らめく静かな風景を味わうイベントです。
妙心寺は、臨済宗妙心寺派の大本山で、京都を代表する禅寺です。
その塔頭である東林院は、普段は非公開の趣ある寺院で、沙羅双樹の寺として有名です。
静かな東林院で催される「梵燈のあかりに親しむ会」とはどんな行事なのでしょう。
「梵燈のあかりに親しむ会」の見どころ
「梵燈のあかりに親しむ会」では、住職手作りの瓦製梵燈や古瓦の上に600本余りのろうそくが灯されます。
いわゆるライトアップではあるのですが、きらきらとした明るさとは無縁。
ろうそくの灯りだけが揺らめき、方丈内も最低限の照明しかありません。
どちらかと言えば、暗さを味わうイベントです。
京都🌸東林院🏯②
(とうりんいん)
妙心寺塔頭🍃梵燈のあかりに親しむ会😊 pic.twitter.com/pi0vAMU2Y5
— りんご (@17_rinrin) October 15, 2022
メインの会場は「蓬莱の庭」です。
「蓬莱の庭」のそこここに梵燈が配され、灯りが揺らめきます。
じっと座ってその灯りを見ていると、不思議と落ち着いてきます。
普段感じられない静寂と薄暗さに日ごろのストレスでトゲトゲになった心がゆっくりとまろやかになっていくような、そんな感じがします。
京都の癒しをお届け(*゚▽゚*)
妙心寺 東林院の夜間特別拝観
梵燈のあかりに親しむ会
に行ってきました!
住職さん手作りのロウソクの温かい光と鈴虫の鳴き声に包まれていて癒されました…
今月21まで#ごりかめ #写真続きます pic.twitter.com/eMtPGXg9FD— ごりっぺ (@denpabibibi) October 16, 2018
「うわぁ、きれい!」
とテンションが上がる美しい明かりもいいですが、たまには静かな空間に自分を置いてみるのもいいですよ。
「梵燈のあかりに親しむ会」基本情報
開催期間 2023年10月13日(金)~22日(日)
開門18:00~閉門21:00(入門は20:30まで)
料金 700円 抹茶(菓子付き)600円
お問い合わせ 東林院 075-463-1334
アクセス
JR嵯峨野線 「花園」駅下車 徒歩8分
京福電車(嵐電)「妙心寺」駅下車 徒歩15分
市バス10・26・91・93系統 「妙心寺前」徒歩6分・「妙心寺北門前」徒歩10分
本好きさん必見‼知恩寺「秋の古本まつり」
「秋の古本まつり」は、毎年10月の終わりから11月初めにかけて百万遍知恩寺で行われるイベントです。
価格・種類ともバラエティに富んだ本たちが勢ぞろい。
本好きの皆さんは、春の古書大即売会・下鴨納涼古本まつりとともに京の三大古本祭りの1つとして、毎年楽しみにされているイベントです。
気候のいいこの季節、青空の下でゆっくりとお気に入りの本を探す…。
本好きにはたまらないイベントです。
本日は知恩寺で行われている秋の古本まつりへ行ってきました。
各々が良い本に巡り合うことができたようです。皆さんお疲れ様でした。 pic.twitter.com/Km5jBircxz— 出町柳愛好会 (@kyoto_demachiy) November 3, 2022
イベント初日には、古本供養も行われ、日ごろ楽しませてもらっている本たちにお礼をします。
また、チャリティーオークションも行われ、その収益金は京都市内の小学校や幼稚園、保育所のほか学童保育所等へ、児童書を購入するための資金として寄付されています。
本にかかわるいろんなイベントにあなたも参加してみませんか?
「秋の古本まつり」おすすめポイント
こちらで販売される本は、ひとくちで古本と言っても数百円のお気軽本から数千円、数万円の貴重な専門書までが約20万冊もそろっています。
京都旅行 読書の秋編
最終日第46回秋の古本まつり 百万遍知恩寺 (二回目)
昨日、『露伴叢書 全』(明治35年)を見たけど、収納が足りないんで…
一晩考えたら、やっぱり買わなきゃと思った。 pic.twitter.com/lmUrZf7vCX— あられ (@arksdayo) October 30, 2022
私のように、面白そうな小説を探したり、お気に入りの作家さんのまだ知らない作品を見出すのもいいですよ。
コアな専門書を探してみるのもまた面白い。
京都好きなら、京都の古地図もおすすめです。
昭和初期の京都市街地図やもっと古い地図を眺めていると、今でも全く変わらない場所があったりして、京都巡りの楽しみをまた一つ見つけることができます。
子供たちのために児童書のコーナーもありますので、家族みんなで楽しい一日が過ごせること請け合いです。
「秋の古本まつり」基本情報
開催期間 2023年11月1日(水)~5日(日)
開催時間 10:00~17:00
お問い合わせ 京都古書研究会 075-574-1897
アクセス(百万遍知恩寺)
京阪本線 「出町柳」駅下車 徒歩10分
市バス3・17・31・201・206系統 「百万遍」下車 徒歩3分
終わりに
今回は、京都の10月に行われるイベントを紹介しました。
- 建勲神社:船岡大祭
- 妙心寺東林院:梵燈のあかりに親しむ会
- 百万遍知恩寺:秋の古本まつり
10月の京都は、散策するのにとてもいい気候です。
インバウンドが復活して、少し人が増えてきましたが、今回紹介したイベントは幸い(?)まだ人出がそれほど多くない…と思います。
もしすごい人出だったらごめんなさい。
とにかく気持ちのいい秋の京都をお楽しみください。
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