新選組局長 近藤勇 誠を貫いた男の生涯を追う

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歴史人物
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新選組 滅びの道

慶応3年(1867年)12月9日

王政復古の大号令が発せられました。

徳川幕府は完全になくなり、天皇のもとで新たな政府が作られることになりました。

京にあった旧幕府勢は撤退を命じられます。

新選組は、京を離れ、伏見に陣を置きます。

12月18日

軍議のため二条城に出向いていた近藤は、伏見へ帰る途中の墨染辺り(京都市伏見区墨染)で銃撃されました。

襲ったのは、御陵衛士の残党でした。

右肩を撃たれた近藤は、かろうじて逃れ、伏見の陣へ戻ってきます。

近藤の傷は肩の骨まで達する重傷だったため、労咳が進んでいた沖田とともに大坂城へ移送されました。

鳥羽伏見の戦い

慶応4年(1868年)1月3日

旧幕府軍と新政府軍が衝突、鳥羽伏見の戦いが始まりました。

近藤のいない新選組は、土方が指揮を執る中、激戦を繰り広げました。

しかし、徐々に戦況は不利に。

そして新政府軍に錦の御旗が立つと、諸藩は雪崩を打つように新政府軍に寝返ったのです。

満身創痍で大坂城まで引き上げてきた新選組を迎えた近藤に知らされたのは、井上源三郎の死でした。

また仲間がいなくなった。

近藤、江戸へ戻る

大坂城で新政府軍を迎え討つ!

そう覚悟していた旧幕臣たちを残したまま、江戸へ帰ってしまった徳川慶喜。

彼には彼の考え方があったのでしょうが、残された者たちはどんなに落胆したことでしょう。

命を懸けて将軍を守ろうとしていた近藤は、何を思っていたのでしょうか。

新選組は、大阪湾に残っていた幕府の軍艦で江戸へ戻りました。

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近藤、負ける

慶応4年2月末

近藤は、幕府から甲州の守りを命じられます。

近藤は「大久保剛」という変名を使い、新選組は「甲陽鎮撫隊」と改名されます。

甲州へ向かう途中、彼らの故郷・日野に立ち寄ったときには、近藤はまるで大名のようだとみんなが驚いたそうです。

故郷に錦を飾った近藤でしたが、甲州の戦いでは新政府軍にほとんど歯が立たず、敗走してしまいました。

近藤にとって初めての負け戦でした。

仲間との別れ

江戸に引き上げた近藤たちは、今後の計画について話し合います。

会津へ向かって戦おうという永倉・原田に対し、近藤は「自分の家臣になって働くなら」という条件を持ち出したのです。

「俺は、貴様の家臣になるつもりなどない」

永倉と原田は、去ってゆきました。

試衛館で切磋琢磨し、新選組でともに戦った仲間がまたいなくなりました。

近藤勇の最期

近藤は名を「大久保大和」と改め、土方とともに再び兵を集めます。

下総流山(千葉県流山市)に陣を置いた彼らは、会津へ向かうべく、連日軍事訓練をしていました。

慶応4年(1868年)4月3日

突然、新政府軍が、陣を包囲しました。

この時は軍事訓練のため、兵のほとんどが出払っており、陣にいたのは、近藤・土方ほか数名だったそうです。

「もはやこれまで。トシ、介錯を頼む」
土方は、あきらめなかった。
「ここは近藤さんの死に場所じゃねえ」
土方の説得を受け入れた近藤は、「大久保大和」として新政府軍に出頭した。
「俺が必ず助けてやる。待っててくれ」

 

しかし、捕縛された近藤を待っていたのは、御陵衛士の生き残り・加納鷲雄たちでした。

新選組局長・近藤勇という身分が知られた瞬間も近藤は、取り乱すことはありませんでした。

4月25日

新選組局長近藤勇は、板橋刑場で斬首。

その首は、三条河原に晒された後、行方不明になりました。

享年35歳。

近藤斬首の報を聞いた土方は、どれほど悔やんだことでしょう。

「あの時、切腹させてやればよかった」

その後の土方の戦いは、すべて近藤の弔い合戦だったのかもしれません。

試衛館の仲間、沖田総司は近藤が斬首された2ヶ月後の5月30日に病死。

土方歳三は、翌明治2年5月11日に戦死しました。

 

龍源寺にある近藤勇の墓

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近藤勇が登場する作品

今回は、とんでもなく長い記事になってしまいました。

最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。

では、いつものようにおすすめの作品を紹介しますね。

近藤勇白書  池波正太郎

近藤勇と言ったら、この本は外せません。

近藤勇を中心とした新選組の歴史がわかりやすく描かれています。

土方以下の隊士たちのキャラクターも興味深くて、どんどん読み進められる本です。

池波ワールドの新選組はとても魅力的ですよ。

 

近藤勇  秋山香乃

私の好きな作家さんに一人、秋山香乃さんの本です。

土方や藤堂、沖田を主人公にした秋山さんの作品と比べて、骨太な小説になっています。

読み比べていただけると面白いですよ。

 

新選組血風録  司馬遼太郎

土方歳三が主人公の小説「燃えよ剣」とは違って、新選組の隊士たちのエピソードが短編形式で描かれています。

何度読んでも面白い本ですが、今回は近藤に注目して読んでみるというのがおすすめです。

 

新選組と日本刀  宮内露風 MBビジネス研究班

近藤勇・土方歳三・沖田総司・永倉新八・斎藤一の愛刀とエピソードを紹介している本です。

近藤勇の長曽祢虎徹は、本物だったのか?

日本刀に興味のある方にもおすすめの一冊です。

 

 

 

 

 


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