坂木司『女子的生活』あらすじ
都会で念願のガールズライフを送るみき。
毎日オシャレして、自分好みの部屋に住み、
ブラックだがアパレル勤務。
「ここに“小川”って奴が住んでるって聞いたんですけど」
みきの住むマンションにある日、
1人の不審な男がやってくる。
女のマウント合戦、毒親にモラハラ____
生きづらさを感じさせてくる強敵達に、
みきはタフに立ち向かっていく。
読むと元気になる痛快なガールズエンターテインメント。
『女子的生活』読了後の感想
文庫本の裏に書かれているあらすじだけを読んで
読み進めていったので、まず序盤に
「やられた」となり…。
“女子力”や“女の子らしく”という言葉が疑問視される現代、
作者の坂木さんがタイトルに
この言葉を選ばれたことが腑に落ちました。
女だからこそ気づくことのできる棘も、
男性には見えていなかったり…
作中に登場する男性に
「もう!なんでそんな言い方!」と
やきもきしたりしたけど、
なんだか後藤は憎めなかった。
後藤、良いやつなんだよね、なんだかんだ。
余計なものばかり見えてしまって敵だらけに
感じてしまうことばかりの世の中で、
可愛く、強かに生きていくみきに勇気と元気を
もらえる一冊でした。
舞台は日本なのに、海外のオシャレなガールズドラマを
観ているかのような気分にもなれます。
選んだわけじゃない。それでも楽しむ。
つくづく女は生きづらいと思います。
“女”を選んで生まれてきたわけじゃないのに
「女だから」「女のくせに」などという言葉や
刷り込まれた固定概念が容赦なく立ちはだかる。
それでもみきは、女の子を楽しんでいました。
そんなみきを見てると、
私も強くて可愛く、自分を曲げずに生きてやる、と
前向きにパンプスで地面を蹴ることができる気がします。
スヌーピーでおなじみ、
私の大好きな
チャールズ・M・シュルツ氏の作品『PEANUTS』
において、スヌーピーは
「You play with the cards you’re dealt…」
(配られたカードで勝負するっきゃないのさ。
それがどういう理由であれ)
と言っています。
私は、どうしてこんなカードをと嘆いたり
不平不満を並べるのではなく、
配られたカードで勝負し、
それを楽しみながら生きていきたい。
そうやって前を向かせてくれる一冊でした。
Written by さくらもち
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