全国約500社ある貴船神社の総本社が洛北・貴船(きぶね)の地にある貴船(きふね)神社です。
賀茂川の源流である貴船川、そして都の北に鎮座する貴船神社は、「京の水源を守る神」として平安朝廷からも篤い信仰を受けていました。
今回は、霊験あらたかな貴船神社へのお参りと、見どころについて紹介します。
貴船神社の由緒
貴船神社の創建は不詳ですが、一説には406年、反正天皇の御代にさかのぼります。
伝説では、神武天皇の母・玉依姫命(たまよりひめのみこと)が黄色い船:黄船に乗って、大阪湾→淀川→鴨川→貴船川とさかのぼり、現在の奥宮のちに至り、水神様を祀ったとされています。
貴船という名は、黄船が転じたものとも、「気の生ずる根源」として「気生根(きふね)」になったとも言われています。
ご祭神
本宮のご祭神
・高龗神(たかおかみのかみ)
伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の御子神・水を司る神
奥宮のご祭神
・闇龗神(くらおかみのかみ)
高龗神と同神・船玉神(航海の安全を司る神)でもある
高龗神は山上の龍神・闇龗神は、谷底暗闇の龍神とも言われている
・玉依姫命
結社(ゆいのやしろ)のご祭神
・磐長姫命(いわながひめのみこと)
木花開耶姫命(このはなさくやひめのみこと)の姉姫・縁結びの神
ご神徳
貴船神社のご神徳(ご利益)は
- 運気隆盛
- 縁結び
- 諸願成就
気が生ずる地であることから、「神気に触れるだけでエネルギーをいただける」とも言われています。
貴船神社本宮
貴船神社は、貴船川に沿って社殿が置かれ、下流から本宮・結社・奥宮の順に鎮座しています。
お参りする際は、本宮→奥宮→結社とめぐる習わしがありますが、こだわる必要はありません。
叡山電鉄貴船口から貴船神社へ
ここからは、私が実際にお参りした経路をたどりながら、貴船神社を紹介します。
貴船神社へは、叡山電鉄の「貴船口」から徒歩、もしくはバスで行く方法が一般的です。
自家用車でのお参りもできますが、季節によっては大変な渋滞が発生します。
時間的・体力的に余裕のある方は、鞍馬寺から奥の院そして貴船へと歩く方もいらっしゃいますよ。
私は無理!
貴船口へ到着したのは、午前8:30頃。
貴船川沿いに歩き、貴船神社に着いたのは、9時前でした。
帰りの際に気づいたのですが、貴船口から貴船神社へのバスは、9時台から動くみたいでした。
ですので、早くお参りする場合は、歩くしかありません。
本宮到着
目の前に、朱の灯籠と石段があります、美しい!
灯籠の間には、朱の風車が。
現在「京の涼さがし」キャンペーンの一環で、貴船神社では風の涼を開催中なのです。
詳しくはこちらをご覧くださいね。
京の涼さがし https://souda-kyoto.jp/other/ryosagashi/
石段を上がりきると、本宮の境内が見えてきました。
七夕の笹飾りが所狭しと飾られています。
絵馬発祥の地とも言われる貴船神社の黒馬と白馬の神馬周辺もにぎやかな景色になっています。
絵馬発祥の地
古来より貴船神社への信仰が篤き歴代天皇は、干ばつの時には黒馬を、長雨の時には白馬を奉納し祈願してきました。
のちには、生きた馬の代わりに馬の形の板に色を塗った「板立馬」が奉納されるようになり、これが絵馬の原型となったと言われています。
本宮へお参り
手水鉢の横の階段を上がると、青々とした樹々が本宮を覆うようでとても清々しい空気が漂っています。
本宮へお参りした後は、水占みくじです。
石垣から湧き出ているご神水に紙を浸すと、おみくじの内容が浮かび上がってくる仕組みで、ちょっとワクワクします。
涼しい風が吹く「龍船閣」
神馬の鎮座する向かい側には、休憩処「龍船閣」があります。
こちらにも京の涼さがしキャンペーンの風車や風鈴がとても涼しそうでした。
涼やかな音色をどうぞ!
貴船神社奥宮へ
本宮を出て貴船川沿いにさかのぼると、奥宮があります。
奥宮の少し手前には、立派な相生の杉、そして「思ひ川」があります。
相生の杉と連理の杉
ずっと見上げても先が見えないくらい高い相生の杉は、奥宮境内にある連理の杉とともに夫婦和合の象徴とされています。
思ひ川
奥宮参道にかかっている小さな橋「おもひかわ橋」の下には「思ひ川」が流れています。
和泉式部もお参りしたと伝わる貴船神社。
かつて奥宮にお参りする際は、この小川で身を清めたそうです。
いよいよ奥宮へ。
静かな境内は、清らかな空気に包まれ、神聖な雰囲気が漂っています。
本殿の真下には、巨大な「龍穴」があるとされていますが、誰も見ることはできません。
本殿東奥には、玉依姫命が乗ってこられた黄船が隠されたと伝わる「御船型石」があります。
一体どんな船だったのでしょうか。
奥宮は、ただじっと立っているだけでも、パワーを感じるような神秘的な場所でした。
貴船神社 結社
奥宮と本宮の間に位置するのが結社(ゆいのやしろ)です。
古くから縁結びのパワースポットとして知られ、平安時代の女流歌人・和泉式部も夫との復縁を願ってお参りに来たと言われています。
本宮・奥宮に比べるとこじんまりした境内には、和泉式部の歌碑や「天の磐船」と呼ばれる縁結びの自然石があります。
「天の磐船」は実際に見ると、本当に大きくて自然にこんな形ができたことがとても不思議でした。
結社では、緑色の結び文に願い事を書いて、結ぶことで願い事が叶うとされています。
無事に三社めぐりを終え、すっかり元気をいただきました。
この後は、ちょっと一休みです。
おすすめのスポット
貴船神社周辺には、多くの飲食店が並び、川床料理を楽しむことができます。
お盆休みは京都にて
貴船川床
癒されました😁 pic.twitter.com/PXtpMU7BxV— Fu-ta (@wQRcJlfDYcWuzm9) August 16, 2022
貴船神社の前でいただく川床流しそうめん pic.twitter.com/lzNvT88RGV
— Affinity (@Affinity1048) August 16, 2022
ですが、私がお参りを済ませたのは、午前10時ごろ。
まだお店のほとんどは開店準備中です。
仕方なく川床の雰囲気だけをほんの少し楽しみました。
貴船 京紫陽
そんな中、「お土産処 貴船京紫陽」というお店がオープンしていました。
お土産を買って、テイクアウトのアイスクリームでひとやすみです。
貴船 京紫陽
営業時間 9:00~18:00(7月~8月)
TEL 075-741-5545
さて、帰路につきますか。
帰りも貴船口まで徒歩は、ちょっときついので、バスに乗りました。
すでに道は渋滞、渋滞。
もしも貴船へ行くなら、朝いちがおすすめですよ。
貴船神社 基本情報
本宮開門時間 6:00~20:00 (5/1~11/30)6:00~18:00(12/1~4/30)
年末年始は特別時間による拝観
授与所受付時間 9:00~17:00
拝観無料・境内自由
貴船神社公式ホームページ https://kifunejinja.jp/
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