二十四節気の「立春」とは?時期や気候、風習や食べ物、京都の行事を紹介!

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二十四節気・雑節
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「立春」は、二十四節気の始めの節気です。

暦の上では、春の始まり。

そろそろ寒い冬にうんざりしたころ、春の兆しをほんの少し感じてほっとします。

旧暦では1年の始まりでもある「立春」とは、どんな季節なのでしょうか?

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立春の期間と気候

立春は、2月4日ごろから18日ごろまでの期間を言います。

節分の翌日が、立春の始まりで、旧暦では1年の始まりでした。

立春から春分までに吹く強い南風(風速8m以上)を「春一番」と言います。

梅の花もそろそろ咲き始めます。

奈良時代には、花見と言えば桜ではなく、梅の花でした。

小さくて愛らしい紅色や白い花が凛と咲く様子は、日本ならではの風景です。

こんなふうに春がすぐそこまでやってきていますが、まだまだ寒い日も多いので、挨拶状などは「寒中見舞い」から「余寒見舞い」となります。

七十二候

二十四節気をさらに約5日間ずつ分けた七十二候では、立春の気候をこのように表現しています。

初候  東風解凍   こちこおりをとく

ほんのり暖かい春風が氷を溶かし始める頃

東風(こち)とは、春風のことです。

菅原道真が大宰府へ流されるときに歌った歌にも出てきます

「東風吹かば にほひ(匂い)おこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘るる」

次候  黄鶯睍睆   うぐいすなく

鶯(うぐいす)が、山や里で鳴き始める頃

鶯は「春待鳥」とも呼ばれ、昔の人は鶯の初音(初鳴き)を心待ちにしていました。

初鳴きの頃は、まだうまく鳴けず「ケキョ、ホー、ホー…ケ、ケキョ」などと、たどたどしいのも可愛いものです。

末候  魚上水   うおこおりをいずる

魚が割れた氷の間から飛び出す頃

冬の寒い間、水の底でじっとしていた魚たちが、水温が上がってくると水面近くまで上がってきます。

水面の氷も薄くなってくると、その割れ目から飛び跳ねる魚も見られるようになってくるのです。

 

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立春の食べ物

雪解けとともに、地面から芽を出すふきのとうは、春の山菜の代表です。

天ぷらにしたり、パスタに混ぜたり、食卓に春の兆しを盛り付けてみるのもいいですね。

立春大吉

立春に食べるものには「立春大吉」の名前が付くものがあります。

立春初日に作られたお豆腐や大福、お酒などを「立春大吉豆腐」「立春大福」「立春朝搾り」などと言って、縁起が良いとされました。

今でも和菓子屋さんなどで、「立春○○」というお饅頭などを販売されているところもあるのではないでしょうか。

立春大吉とは?

「立春大吉」という文字は、4文字とも左右対称で、裏から見ても同じです。

この文字を書いたお札を門や玄関に貼っておくと、鬼が入ってきても、振り返ってみると表で見た同じ文字が見えて、まだ中に入っていないと勘違いして、外へ出ていくと考えられ、厄除けになるとされてきました。

そのため、厄除け・縁起物として、「立春大吉」と書かれたお札を、立春の初日に、門や玄関に貼る風習が生まれたと言われています。

最近はほとんど見かけませんが、お寺や神社ではお札を貼っておられるところもあるようですよ。

立春の時期に催される行事

立春の時期の行事としてまず浮かぶのは、お雛様です。

ご存知の通り、ひな祭りは3月3日ですが、お雛様を飾るのは、それより早い時期、立春の頃がちょうどいいんです。

1年に1度しか会えないお雛様ですから、1ヶ月くらいは楽しみたいですよね。

針供養

針供養とは、折れたり錆びたりした針を、こんにゃくやお豆腐に刺して供養する行事です。

針仕事は、昔の女性にとってとても大切な仕事だったんです。

その大切な仕事を支えてくれた針に感謝して供養する行事は、全国でありました。

一般的には、2月8日に行われることが多いですが、地域によっては12月8日にもよおされるところもあります。

初午

初午とは、立春を過ぎて初めての午の日の事です。

初午の日、全国の稲荷社では、春の豊作を祈るお祭が行われます。

ちなみに、お稲荷さんと言えば、キツネ。

その理由は、狐が田んぼの害獣であるネズミなどを退治してくれることから、田んぼの神様とされていたからだと言います。

狐の好物が、油揚げが好物だから、油揚げを使って俵に似せた稲荷ずしを作ってお供えしたそうです。

実際に狐が油揚げを食べるのか、本当に好物なのか…は、わかりません💦

京都で行われる行事

立春の時期の京都は、まだまだ底冷えがする日が多いです。

特に足元から冷えてきますので、暖かい服装で散策してくださいね。

2月8日  針供養  法輪寺

京都では、十三まいりという行事があります。

13歳になった子供たちが法輪寺へお参りするのです。

法輪寺のご本尊・虚空蔵菩薩は、知恵・福徳の仏様とされていて、子供たちは仏様から知恵を授かり、立派な成人になるように祈願します。

虚空蔵菩薩は、手芸の守護仏とも言われ、毎年2月8日と12月8日に針供養が行われています。

法輪寺公公式サイト

初午の日  初午大祭   伏見稲荷大社

初午大祭は、和銅4年(711年)の初午の日に、稲荷大神が初めて稲荷山に鎮座したことにちなんで行われる大祭です。

参拝者には、商売繁盛・家内安全の御符「しるし(験)の杉」(有料)が授与されます。

初午のお参りは、福詣と呼ばれ、前日から多くの参拝者で賑わっています。

伏見稲荷大社公式サイト

2月15日  松ヶ崎大黒天加持大祭   松ヶ崎大黒天(妙円寺)

この大祭では、加持祈祷のほか、火焚き祭と水行が行われます。

水行は、日蓮宗大本山の法華経寺で100日間の荒行を終えた修行僧が、何度も冷水をかぶって、天下泰平・無病息災を祈願します。

終わりに

立春と言われても、寒すぎて全然春を実感できない…。

実は立春の頃ってこんな感じですよね。

でも、少し郊外に行って、よ~く周りを観察してみると、ほんとに小さな春を見つけることがあります。

そんな時は、心がホワっとあたたかくなるようないい気分です。

時間に追われて、ストレスがたまったときは、少しでもいいのでゆっくりとお散歩してみてください。

冷たい風の中に感じる春を見つけられるかもしれませんよ。

 

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