永観堂と言えば、まず浮かぶのが美しい紅葉の風景です。
京都で生まれ、暮らして50年余りの私ですが、今回初めて永観堂へ行ってきました。
あの見事な紅葉を堪能するため、前日からしっかりと準備して、ワクワクしながら、まるで子供のように…!
期待通りの景色に大満足でした。
今回は、そんな美しい景色をあなたにおすそ分けです。
まだ永観堂に行ったことがない方はもちろん、永観堂の美しさは堪能済みの方にも、ぜひもう一度お楽しみください。
永観堂について
まずは、永観堂について簡単にお話ししておきます。
正しくは「聖衆来迎山 無量寿院 禅林寺」と言い、浄土宗西山禅林寺派の総本山です。
永観堂と呼ばれるようになったのは第7世の永観律師に由来しています。
創建は、平安時代初期の貞観5年(863年)、弘法大師空海の弟子・真紹僧都によります。
創建から永観律師までの約220年は、真言密教の寺院で、それ以降は浄土教系の寺院を経て、浄土宗となりました。
ですので、永観堂には、密教芸術の寺宝も多く、今回の寺宝展でも、何点か見ることができました。
みかえり阿弥陀
現在の永観堂のご本尊は、阿弥陀如来立像ですが、この阿弥陀様には「みかえり阿弥陀」という呼び名があります。
少し長いですが、その由来を永観堂のホームページから抜粋させていただきます。
永保2年(1082)、永観50歳のころである。2月15日払暁、永観は底冷えのするお堂で、ある時は正座し、ある時は阿弥陀像のまわりを念仏して行道していた。すると突然、須弥壇に安置してある阿弥陀像が壇を下りて永観を先導し行道をはじめられた。永観は驚き、呆然と立ちつくしたという。この時、阿弥陀は左肩越しに振り返り、
「永観、おそし」
と声をかけられた。永観はその尊く慈悲深いお姿を後世に伝えたいと阿弥陀に願われ、阿弥陀如来像は今にその尊容を伝えると言われている。永観堂ホームページより
実際にご尊顔を拝ませていただきましたので、その感想は後程紹介しますね。
ここからは文章少な目で、永観堂の紅葉をお楽しみください!
写真はクリックしていただきますと拡大します。
永観堂の紅葉をたっぷりと
永観堂の総門まで来ると、すでに観光客の方がたくさん。
紅葉もすでにきれいです。
中門の手前で拝観受付を済ませ、中に入ると…。
開門30分後ながら、すでに多くの人がいました。
でも予想よりは少ないかな。
大玄関から堂内に入ります。
釈迦堂前には白砂の盛砂が紅葉に映えています。
正面には唐門。
振り返って室内には、華やかな襖絵が見られます。
釈迦堂と古方丈の間にあるお庭は、池一面の散紅葉が美しかったです。
(写真での再現度が低い!)
御影堂からの紅葉は、広大なイメージがありました。
御影堂の廊下をぐるっと回って、阿弥陀堂へ。
その間にあるのが、三鈷の松と臥龍廊です。
葉先が3つに分かれている珍しい松で、この松葉を持っていると3つの福が授かるとされています。
実際に、その松葉を拾うことはできませんが、売店で売っています。
臥龍廊と多宝塔は、寺宝展の一部の期間は閉鎖されていますが、一応確認。
いよいよ「みかえり阿弥陀」様とご対面です。
思っていたより小さめの阿弥陀様で、確かに顔を左に向けていらっしゃいます。
左側に回って、お顔を拝顔。
なんかちょっと可愛い…。
キュン‼と来ちゃいました。
阿弥陀堂を出ると目指すは紅葉一色のお庭です。
唐門をお庭側から見るとこんな感じ。
紅葉のじゅうたんがきれいです。
苔むした大きな石にも紅葉が。
放生池に映る紅葉も見事
今日は入れなかった多宝塔を遠くに望みます。
イチョウのじゅうたんもきれいでした。
放生池の中島にある弁天社も閉鎖中(残念!)
放生池から流れ出ている小川まで紅葉色に染まっていました。
もうお腹いっぱい!と満足して出口へ。
ところが南門までの道にもまだ美しい景色が待っていました。
こんなにたっぷりと紅葉を楽しんだのは、久しぶりでした。
さすが「もみじの永観堂」です。
おすすめは、午前中。
開門すぐなら、人出のピークは避けられますよ。
ちなみに夜間ライトアップの風景は…
幻想的ですね。
昼間も夜間も一度は、ご覧になっていただきたい景色です。
永観堂 基本情報
通常拝観
拝観時間 9:00~17:00(受付は16:00で終了)
拝観料 一般600円 小・中・高生400円
寺宝展そのほか特別拝観については、永観堂公式ホームページをご覧ください
コメント