新選組に関する本は、小説や漫画など数多く出版されています。
どの作品も個性豊かな新選組の面々が生き生きと描かれていて、読むごとに新選組や幕末の世界に惹き込まれてゆきます。
今回は、私が読んできた新選組の小説の中でおススメの10冊を紹介します。
若干私好みが出てしまいますが、どれも面白くて切なくて興味深い作品ばかりです。
どうぞ最後までご覧ください。
1.『新撰組 物語と史蹟をたずねて』 童門冬二著
新選組のファン初心者さんにお勧めの本です。
全体に読みやすく新選組の歴史の流れがわかりやすい作品です。
ちなみに、この本を原作としたドラマ『新選組始末記』が1977年にTBS系列で放映されています。
草刈正雄さんの沖田総司がとんでもなくかっこいいですよ。
気になる方は一度ご覧になってください。
@童門冬二さんの新選組関連の本は、他にも出版されています。
2.『新選組 二千二百四十五日』 伊東成郎著
近藤勇・土方歳三・沖田総司の少年時代から土方の戦死後、生き残った隊士たちの生きざまを描いています。
この作品も資料に基づいた小説仕立ての新選組歴史本という感じで、新選組の全体像や新選組が関係した事件がよくわかる作品です。
それぞれの事件や人物を掘り下げて書かれているので、新しい発見があると思います。
3.『歳三からの伝言』 北原亞以子著
鳥羽伏見の戦い直前、近藤勇が京都伏見の墨染で銃撃された事件から始まります。
主人公は土方歳三。
近藤との別れ、榎本武明ら旧幕府軍と合流して戦いを続ける日々。
そして、お美与との出会い。
とりあえず土方がかっこよくて切ない。
私の大好きな作品です。
最後まで読めば、作品名の意味も分かり、そして泣けてしまいます。
土方ファンなら、ぜひ読んでほしい作品です。
4.『沖田総司 六月は深紅の薔薇』 三好徹著
江戸試衛館時代から沖田総司の最期までを描いています。
全編沖田の一人称で語られるこの作品は、他の小説とは違った沖田像が見えてきます。
沖田の冷めた内面や、病気を知ってからの葛藤、土方が沖田にだけ見せる一面や沖田の近藤への尊敬の心。
運命の女性おあいとの出会いと別れ。
なんどか映像化されてよく知られている作品ですが、小説でじっくり読むとまた違った味わいがあります。
5.『壬生義士伝』 浅田次郎著
新選組ファンで有名な浅田次郎さんの「新選組3部作」中の一冊です。
南部藩を脱藩して神殿組に入隊した吉村寛一郎の生涯が描かれています。
元新選組隊士や吉村に人生に関係した人々の語りで繋がっていく物語は、吉村が命に代えても守ろうとした家族やそれにかかわる人々みんなが真摯に人生を生きていった様子が描かれています。
切なくでもたくましく感じる素晴らしい作品です。
映画では中井貴一さん、ドラマでは渡辺謙さんが吉村寛一郎を演じたおられました。
どちらも見ましたが、ずっと切なく悲しくて心が痛くなるような作品でした。
浅田次郎さんの「新選組3部作」あと2冊も素晴らしい作品ですよ。
6.『新選組 幕末の青嵐』 木内昇著
新選組隊士頑張って一人一人にスポットを当てて、
隊士たちがみな迷い、悩みながら生きていく様子を描いています。
人斬り集団と言われた新選組でしたが、みんな普通の若者たちだった。
特別強くて怖い人たちではなかったと親しみを覚えるような作品です。
新選組の隊士にとって、京都での新選組時代は、ある意味青春だったでは?と思わせてくれる後味が爽やかな作品でした。
7.『黒龍の柩』 北方謙三著
物語は池田屋事件から始まります。
史実として語られている事柄の裏を大胆に想像した興味深い作品でした。
土方を一番理解していたのは、山南敬助だったり、小栗忠順や坂本龍馬、徳川慶喜にも会ってしまう土方など、定説とは違う物語がスピード感あふれて進みます。
この作品の中の土方はとにかく強いです。
新選組と徳川の未来のために奔り抜けた土方の姿が爽快でした。
8.『新選組 藤堂平助』 秋山香乃著
伊勢藤堂藩のご落胤という噂のある藤堂平助の生涯を描いています。
初めて人を斬った藤堂と出会う土方。
華奢で上品な容姿とは裏腹に孤独の中で生きていた藤堂平助。
土方との出会いが藤堂の運命を変えていきます。
兄のように慕う土方との関係が新選組の一員となり、変化していくことに悩む日々、同門の伊東甲子太郎からの新選組脱退の誘い。
藤堂の懊悩と土方の藤堂への愛情が切なく描かれています。
秋山香乃さんは、この作品以外にも新選組の小説を書かれていますが、それぞれリンクしている部分があり、全てを読んでみるととても興味深いですよ。
秋山さんは、幕末の天才剣士の一人、伊庭八郎の生涯を描いた作品もありますが、その中でも土方との友情が描かれています。
伊庭八郎は、土方と同じく旧幕府軍として函館戦争を戦い、死んでいった幕臣です。
片腕の美剣士として有名ですので、そちらも読んでみてくださいね。
9.『相棒』 五十嵐貴久著
大政奉還を直前に控えた京の町。
徳川慶喜暗殺未遂事件が起こります。
犯人探しに幕閣が指名したのは、新選組副長土方歳三とあの坂本龍馬!
敵同士ともいえる2人がいがみ合い、ぶつかり合いながら、捜査をします。
沖田総司や桂小五郎、西郷隆盛などそうそうたるメンバーが登場する爽快な推理小説です。
鷹揚な坂本とひねくれものの土方がお互いを認めながら、協力する様子がとても楽しくて、特に土方が坂本龍馬のつかみどころのない言動にイライラしたり、踊らされる様子が面白いです。
二人の友情がどのような形で終わるのか、あの龍馬暗殺の真相は?
エンターテインメント性豊かな作品です。
10.『新選組、敗れざる武士達』 山川健一著
新選組隊士たちはこんな思いで生きていたんだと教えてくれる本です。
小説というくくりではないかもしれませんが、初めてこの本を読んだ時、私が新選組に対して感じている思いを表現してくれている本だと感動しました。
新選組の歴史をなぞりながら、その時々の隊士たちをクローズアップしてわかりやすく解説しています。
もちろんこの本の見方に反論がある人もいるでしょうが、私は、納得して読みました。
新選組を生きた人たちの人生や魂を垣間見られる一冊です。
以上わたしのおすすめ本10冊でした。
気になる作品があれば、一度読んでみてくださいね。
もっと新選組にはまってしまうかもしれませんよ(^_-)-☆
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